「電力会社を変えるのはなんとなく不安。。」
「安くなるってよく聞くけど、デメリットはないの?」
「電気以外の契約とセットで安くなるって聞いたけど、本当?」
自宅で過ごす時間が増え、電気代が気になった時、こんな疑問が浮かびますよね。
私も「電気の契約ってよくわからないし、大手と契約していれば安心でしょ」と思っていました。
でもその後、電力会社で働くようになり、こんな思い込みのおかげでずっと節約のチャンスを逃していたとわかりました。
この記事では、電力会社を乗り換える時に気になることを解説していきます。
・電力会社の乗り換えで注意したい点。
・大手以外の電力会社に乗り換えるメリットとデメリット。
・電気とガスのセットプランは本当にお得なのか。
・新電力会社のさまざまなサービス、プラン。
この記事を読めば、電力会社を乗り替える時のコツがわかって、自分に合った電力会社を選んで電気代を節約することができますよ!
電力会社の乗り換えで注意したい点(デメリット)
・自分の電気の使い方にあったプランでないと逆に高くなってしまうことがある。
・契約期間の縛り、解約金がかかることがある。
・アンペア数に条件がある場合がある。
この3つが注意したい点です。ひとつずつ詳しく解説していきましょう。
自分にあったプランでないと高くなってしまう
電気の契約を変えることによって、かえって電気代が高くなってしまうことがあります。
どんな電気の使い方をしているかによって、一番お得なプランは違ってきます。
電気をあまり使わない一人暮らしの人が、電気をたくさん使う4人以上世帯向けのプランを選んでしまうと、電気代が逆に高くなってしまう可能性があるのです。これの逆も同様です。
電気代を安くするコツは、自分の電気の使い方に合ったプランを選ぶこと。ここを間違えると、かえって電気代が高くなってしまうことがあります。
自分の使用量を把握した上で、どのプランにするかを見極めましょう。
\一人暮らしの人の電気の使用量については、こちらの記事をどうぞ↓/
契約期間に縛りがあり、解約金がかかることがある
電気のプランのなかには契約期間に縛りがあり、解約金がかかることがあります。
東京電力のような昔から電気の販売をしている大手の電力会社は、一般家庭向けのプランでは、引っ越しの場合でも解約金はかからないとしていました。
ですが、「新電力」と呼ばれる電気の自由化以降に電気の販売を始めた会社のなかには、解約金がかかるところがあります。
転勤など引越がある人は、よくチェックしておきたいところです。
電気契約を切り替えるときは、解約金がかかるかどうか確認しておきましょう。
アンペア数の条件がある場合がある
プランによっては、契約アンペア数に条件があることがあります。
使用量の多い人向けのプランのなかには「30アンペア以上でないと契約できない」というような条件があったりします。
逆に、使用量が少ない人向けのプランは「40アンペア以上は契約できない」のような条件がある場合があります。
一人暮らししていたけど、結婚などにより家族が増えてアンペアを大きくしようとした時に、「アンペアを大きくするにはプランを変更しないとできない」なんてことになる可能性もあります。
家族が増えれば電気の使用パターンも変わってくるので、考え方を変えれば、電気契約を見直す良い機会とも言えます。
プランを検討する際には、アンペアの条件も確認しておきましょう。
\一人暮らしの人の電気のアンペア数については、こちらの記事をどうぞ↓/
大手でなくても大丈夫?
大手でなくても、国の審査に通った電力会社が電気の販売をしています。
経済産業省に申請を出し、審査に通らないと電気の販売はできない仕組みになっています。
それでも、「停電しやすくなったり、災害の時の対応が遅くなったりしないの?」という不安もありますよね。
その心配はありません。
電気を家まで送る仕組みや設備は何も変わらないので、大手でないからと言って停電しやすくなることはありません。災害が起きた時は、基本的には電線が切れてしまったりなど、家の外の設備への被害がほとんどです。
電線などは、みなさんが契約する会社とは別の送配電事業者という、電気をそれぞれの家まで送る会社の持ち物です。
それぞれの家がどこで契約しているか関係なく、電線の持ち主が対応をするのです。
大手じゃないからといって、停電や災害時のリスクに関して大手との違いはないので安心してください。
大手ではない電力会社と契約するメリット
大手の電力会社よりも料金が安く設定されていることがほとんどです。
消費者の側からすると、電気代が安くならないなら、わざわざ電力会社を変えようとは思わないですよね。
そのため、どこの新電力会社も、大手よりも安い料金設定にしているのです。
料金以外でも、差別化をはかるためにポイントのサービスやメンテナンスサービスを用意しているところもあります。
大手にはないサービスや、より優れたプランでないと契約者は増やせません。
大手電力会社の料金よりも安く、充実したサービスが多いのが中小電力会社のセールスポイントなのです。
大手ではない電力会社と契約するデメリット
倒産してしまったり、電気の販売をやめてしまう可能性はあります。
もちろん大手でも起こり得ますが、中小の電力会社の方が倒産してしまう可能性が高いのは確かです。
電力会社も一般の企業なので、売り上げが悪ければ電気の販売を続けることはできません。
電気の販売を始めたはいいものの、なかなか契約者も増えず、電気の販売をやめるということも。実際にそういった電力会社はあります。
契約している電力会社が電気の販売をやめる場合、事前に「電気の供給が終了します。他社へ契約を切り替えてください」という通知が届きます。
その際には、別の電力会社に切り替えの手続きをすれば良いだけです。
なにもせずに放置してしまうと、いずれ電気が使えなくなってしまうので、必ず切り替えの手続きをしなければなりません。
中小の電力会社では、どうしても大手よりも倒産などの可能性が高いですが、だからといって契約者の電気が止まってしまうということはありません。
どのくらいのメリットに対して、どのくらいのデメリットがあるのかを考えて選ぶのが、お得な電力会社を選ぶポイントです。
電気とガスをまとめるとお得って本当?
電気とガスのセットプランは、お得です。
電気の販売が自由化されて、色々な会社が販売していることを知っている人は多いですが、ガスの販売も自由化されていることをご存じですか?
自由化以前は、東京電力が電気、東京ガスがガスと完全に決められていました。
今は電気もガスも自由化され、東京電力でもガスを、東京ガスでも電気を販売できるようになったのです。
電気は東京電力、ガスは東京ガスで契約を続けているほとんどの人が、電気とガスをセットでまとめて契約することでお得になります。
たとえば、東京電力の「従量電灯B」という電気のプランと、東京ガスの「一般契約」というガスのプランは、どちらも一般家庭向けで最も契約者が多いプランですが、これは何の割引はついていません。
でも、東京電力でも東京ガスでも「電気とガス両方契約してくれたら割引をつけますよ」といったセット割を用意しているのです。
プランや会社によって異なりますが、「毎月の使用量に関係なく100円引き」のように毎月決まった金額が引かれる場合が多いです。
でも例外として、電気とガスをセットにしてしまうと、逆に料金が高くなってしまうケースもあります。
オール電化や床暖房など、ある条件を満たした人向けのお得なプランで契約しているケースです。東京電力の「電化上手」や、東京ガスの「暖らんぷらん」や「湯ったりエコぷらん」などのプランですね。
こういったプランに入ってるケースでは、電気とガスのセット割を使うよりも、そのままのプランの方がお得なことが多いでしょう。
一方、こうした割引が何もついていない契約であれば、電気とガスのセット割でお得になるので、今の契約にどんな割引がついているのか確認してみましょう。
新電力会社のさまざまなサービスやプラン
電力販売に参入してきた新規参入各社が、さまざまなサービスやプランを用意しているのでいくつか紹介していきます。
(ご紹介するのは、全て2021年4月時点の情報です。)
・携帯やネット回線とセットでさらにお得!ソフトバンクのおうちでんき
・電気代に合わせてポイント還元!auのauでんき
・電車の定期券を利用している人は特別割引!東急パワーサプライの東急でんき
・アマゾンプライム1年分が付いてくる!CDエナジーダイレクトのエンタメでんき
本当にいろいろありますね!
ソフトバンクのおうちでんき
ソフトバンクで契約しているスマホやタブレットが多ければ多いほどお得になるプランが、ソフトバンクの「おうちでんき」です。
1台につき電気代が110円安くなります。10台まで加算されるので、毎月最大1100円の割引になります。
仕事とプライベートでスマホを使い分けたり、タブレットの契約もしていたりと一人暮らしでも複数契約している人も少なくありません。
ソフトバンクで複数の契約をしている人は、お得を感じやすいプランです。
auのauでんき
auの電気プランの料金設定は、東京電力の一般的なプランとほぼ同じですが、ほんの少し安く設定されているので高くなることはありません。
このプランの特徴は、電気代を安くするというよりもポイント還元でお得になるというところです。
auと提携しているPontaポイントへ自動で還元されます。キャッシュレスが進んでいるので、ポイントで買い物をすることも多いですよね。
電気代に合わせて還元率は変動しますが、一番低い還元率でも1%なので気付いたらかなりのポイントになっているなんてことも。
今の電気代にある程度満足している人のなかには、安くなるよりもポイント還元の方が嬉しいという人もいますよね。
「安くなる」以外のポイント還元でのお得さも現代ならではです。
東急パワーサプライの東急でんき
東急線沿線に住んでいる人向きの東急でんきは、おもしろい割引があります。
東急線の通勤、通学定期券を持っていると毎月55円(ガス契約とあわせると110円)の割引が付きます。
それだけでなく、東急ポイントがついたり、東急線沿線に住んでいる人向けのメリットを提供しているので、東急線の定期券を持っている人は検討する価値があります。
定期券を持っているだけで割引が付くのは嬉しいですね。
CDエナジーダイレクトのエンタメでんき
このエンタメでんきには、アマゾンプライム会員1年分が付いてきます。
東京電力の一般的なプランよりも基本料金は高いです。ですが、東京電力の基本料金とアマゾンプライムの月額料金の合計よりも安いのです。
電気代だけで考えると高くなってしまいますが、アマゾンプライムの月額料金も込みで考えると断然お得です。
アマゾンプライムをすでに契約している人、契約するか悩んでいる人にはとてもお得なプランです。
まずは電気料金の比較診断から
新規参入の電力会社は、安い料金設定だけではなく、さまざまなサービスを競っています。
最近はガスやスマホ、ネット回線など、他の契約と合わせることでお得になるプランが多いです。
「結局、自分にとってどれが一番良いのかわかりにくい」と思われがちですが、選択肢が多ければ多いほど、安くなる選択肢も多いのです。
電力会社は年々増えていて、たくさんの会社がそれぞれでお得なプランを展開しているなら、今よりもお得なるプランは必ず見つけられます。
電力会社を変えるのはちょっと面倒くさいと思うかもしれませんが、ちょっとの手続きをするだけで、その後はずーっとお得が続きます。
電気は毎日使うものだからこそ、少しの節約が、1年、3年、5年で考えた時には、大きな節約になります。
まずは、数多くの電力会社のプランをまとめて比較できる電気料金比較サイトで、診断してみましょう。
今より電気代が安くなるプランがたくさん出てくるのに、驚くはずです。
その中から、ご自分のライフスタイルにあったものを選べば、電気代の節約は思ったよりずっと簡単だったことに気が付くと思います。
最後に/まとめ
今回は電気契約の切り替えの時の注意点を軸に、さまざまなお得なプランの紹介をしてきました。
・契約を変えて電気代が高くなったり、解約金がかかることがある。
・大手の電力会社でなくても国の審査に通ってる。
・中小の電力会社は大手よりも倒産の可能性が高いものの、料金やサービス面でメリットがある。
・万一倒産しても、他の電力会社に申し込めば良い。
・割引のないプランを契約している人は、電気ガスセットで契約するとお得になる。
ぜひこの記事を参考に、どんなプランが良いか考えてみてください。おもしろい個性的なプランがたくさんありますよ。
塵も積もれば山となるで、節約できるところは節約して、堅実な家計をつくっていきましょう!