「エアコンのつけっぱなしはお得なの?」
「こまめにエアコンをオンオフするのと、つけっぱなしはどっちが電気代の節約になるの?」
「何時間の外出ならオフした方がいいの?」
エアコンの使い方についてこのような疑問をもったことはありませんか?
私も以前は、電気代を節約するために、エアコンをどう使うべきなのか疑問をもっていました。
その後電力会社で働くことになり、エアコンのお得な使い方がわかりました。
この記事では、エアコンのお得な使い方を解説します。
・エアコンはつけっぱなしが電気代の節約になるって本当?
・エアコンのつけっぱなしがお得になるのは、どんな時?
・おすすめのエアコンの設定温度
・つけっぱなしにするときの注意点
この記事を読めば、賢いエアコンの使い方がわかり、電気代の節約ができますよ。
エアコン24時間つけっぱなしがお得って本当?
エアコンを24時間つけっぱなしにしておいた方がお得になる場合があるのは本当です。
実際に、そんな声があります。
今年はエアコンつけっぱなしなんだけど去年の同時期より電気代が1000円くらい安い。噂には聞いてたけど本当につけっぱなしの方が安いんだなあ
— ふくやん(37) (@fukuyan) August 18, 2020
でも、どんな場合でもエアコンつけっぱなしがお得という訳ではありません。
逆に、何も考えずにつけっぱなしにしていると、本当に必要な電気代の倍近くの金額になってしまうこともあります。
暖房か冷房か、昼か夜か、外出時間の長さなどによって変わります。
エアコンの電気代を節約するための使い方の目安は、次の通りです↓
昼間の冷房(夏) | 夜間の冷房(夏) | 暖房(昼夜問わず)(冬) | |
30分以内の外出 | つけっぱなし | 切る | つけっぱなし |
30分以上の外出 | 切る | 切る | 切る |
つけっぱなしがお得な場合もありますが、逆に無駄になってしまうこともあります。
エアコンを賢く使うための目安をそれぞれ説明していきます。
エアコンつけっぱなしが損になるのは何時間の外出?
冷房か暖房か、昼間か夜間か、外出時間はどのくらいなのかに分けて説明します。
冷房を昼間につかうとき
夏の陽が出ている9〜18時の時間帯の外出は30分以内であれば、つけっぱなしの方がお得です。
なぜなら、エアコンは運転を開始してから設定温度になるまでが一番電気を使うからです。
ゴミ捨てで5分だけ出かけるのにエアコンをオフにしてしまうと、暑くなった室内をまた冷やすのにたくさんの電気を使ってしまいます。
これは、空調機器会社ダイキンが実験をしてみてわかった結果です。
「ゴミ捨てや近くのコンビニへ買い物に行くときはつけっぱなし」
「半日以上留守にするときはオフ」
だいたいのルールをつくっておくと良いでしょう。
でも、例外があります。夏の昼間でも、室内の温度との差が小さいときです。
夏でも雨が降っていたりして外があまり暑くない日には、30分以内の外出でもこまめに切る方がお得です。
冷房を夜間つかうとき
夏の夜間(18時以降)は、30分以内でも、こまめにオンオフした方がお得です。
なぜなら、夏でも18時以降は外の気温が下がるからです。
エアコンの設定温度が28度の場合、室温が30度の時と35度の時では消費電力量がまったく違います。
温度差が大きければ大きいほど電力をたくさん消費しますが、温度差が小さければ消費電力は小さくて済みます。
夏でも外の気温がさがる夜は、30分以内でもエアコンをオフにした方がお得です。
暖房をつかうとき
冬に暖房を使う時は、昼・夜にかかわらず30分以上の外出なら切った方がお得です。
でも、どのくらいお得かなのかについては意外な調査結果があります。
ダイキンが冬場の消費電力量について調査しました。
主婦が買い物や子どもの送迎など30分以上の外出を6回し、就寝時にも切り(合計7回のオンオフ)、合計13時間オフにしていたという条件で調べました。
24時間つけっぱなしの電気代と比べて、安くなった金額は一日で約30円でした。
半日以上(13時間)オフにしても30円の差なら、帰宅した時もあたたかい部屋の方が良いという人もいますよね。
エアコンは運転開始してから設定温度になるまでが一番電気を使うので、オンオフの回数がもっと多ければ、まめに切った方が逆に高くつくということも考えられます。
一方、外出と睡眠でオフにできるのが13時間以上になる場合には、オンオフの回数も少ないので、切った方がお得です。
ただ、家の構造には注意してください。
木造の家は気密性が低いため、外の気温の影響を受けやすくなります。
外の気温が変化すれば木造家屋内の室温も変化するので、外出時にエアコンをつけっぱなしにしてしまうと、設定温度に保つためにエアコンはたくさんの電気を使って稼働しつづけてしまいます。
木造でなくても、気密性の低い家の場合はつけっぱなしは避けましょう。
エアコンの設定温度は何度がお得?
夏は28度、冬は20度です。
そして、エアコンを無駄なくつかえるのが「自動運転」です。
なぜなら、自動運転は夏冬関係なくセンサーで室温を計測し、適切な温度にしてくれるからです。そして、無駄のない風量で運転してくれます。
エアコンの設定温度を「夏は28度、冬は20度」にしていても、実際の室温とはずれがあることが多いのです。
窓やドアの開け閉めによっても室温は変わります。そのため、設定温度±2度くらいの室温になっていることが多いのです。
自動運転では、適切な温度と風量を自動で設定し、調整もしてくれます。運転開始直後は強風で素早く設定温度にし、そのあとは微風で温度を保ってくれます。
自動運転は、温度も風量も無駄がないのです。
エアコン24時間つけっぱなしにする時に注意すること
注意すべき点は3つあります。
・エアコンのお手入れをする。
・こまめに換気をする
・エアコン病に注意する
この3つには注意してください。でないと電気代が高くなってしまうだけではなく、健康を害することもあります。
【エアコンのお手入れ】
エアコンのお手入れは、電気代を節約するためにとても大事なポイントです。お手入れができていないエアコンは効きが悪く、必要以上の電気を使ってしまいます。
エアコンの取扱説明書に必ずお手入れの方法がのっていますので、それに従ってお手入れをしましょう。
お手入れ箇所はいくつかあるかと思いますが、どんなに面倒でもフィルターの掃除だけは必ずしましょう。エアコンの効きが悪くなる一番の原因です。
そんな時間はない!という人でも、エアコンの使いはじめと使い終わりだけはすることがおすすめです。
夏と冬の使いはじめる前と使い終わりの年4回。この4回だけでエアコンの効きは大きく変わります。
\エアコンのお手入れについて詳しくはこちら↓/
【こまめに換気をする】
エアコンを使用する時に、換気はセットで行うべきものです。最近はコロナの影響もあり、換気の重要性が高まっています。
エアコンは基本的に外の空気を取り込むことはできません。「外の風を取り込んでる」と思うかもしれませんが、エアコンから出ている風は室内の空気なのです。
換気をしないと二酸化炭素濃度があがり、息苦しくなったり頭痛がしたりします。
1時間の使用に対して10分程度の換気を必ずしましょう。
最近は、コロナの影響もあり、換気機能付きのエアコンがでています。
ダイキンの「うるさらX」は、冷暖房の運転をしていてもしていなくても換気を行ってくれます。
換気をこまめにできないという人は、こういった換気機能がついたエアコンに買い換えるのも良いですね。
【エアコン病に注意】
気温が高い場所と低い場所を行き来することで、うまく体温調整ができなくなり不調を引き起こすことがあります。胃腸が弱ったりめまいの原因にもなります。
冷房が効きすぎないように調整し、身体の芯まで冷えないように一枚多く服を羽織ったり、温かい飲み物を飲むといいでしょう。
暖房による乾燥も注意が必要です。気付かないうちに脱水状態になり、めまいや頭痛、吐き気を引き起こすことがあります。こまめな水分補給と加湿器がおすすめです。
最後に/まとめ
エアコンのお得な使い方について解説をしてきました。
昼間の冷房(夏) | 夜間の冷房(夏) | 暖房(昼夜問わず)(冬) | |
30分以内の外出 | つけっぱなし | 切る | つけっぱなし |
30分以上の外出 | 切る | 切る | 切る |
・エアコンは運転開始時が一番電気をつかう。
・外の気温と室温の差が大きいときは、30分以内の外出ならつけっぱなしがお得。
・暖房の24時間つけっぱなしと半日オフの差は1日で30円程度。
・自動運転はラクでお得な設定
快適な温度になったらオフにして、10分後には「なんか暑いな」と感じ、またオンにして…という使い方を私はよくしていました。
どうしても「オフにしている時間が少しでもある方が良いだろう」と思ってしまいますよね。でも、かえって電気代が無駄になってしまうこともあるんです。
エアコンは電気代の節約にかなりの貢献をしてくれます。
ぜひエアコンを賢く使って、暑い夏も寒い冬もお得に快適に過ごしましょう。