「銀木犀」は、今までにない新しいタイプのサービス付き高齢者住宅として、テレビや新聞で話題です。
私は、NHKの番組で紹介されていたのを見て、銀木犀に実際に見学に行ってきました。
今まで何か所も高齢者施設を見学してきましたが、ここは、他とはかなり違う特色の施設だと感じました。
「介護する側される側」というよりも、入居者同士がお互いに支えあう関係を目指して運営されている高齢者住宅でした。
見学してきた感想をご紹介したいと思います。
銀木犀(高齢者住宅)の評判①建築デザインの美しさ
引用:http://www.ginmokusei.net/leaflet/FLASH/index.html
まず驚くのは、銀木犀の建築デザインの美しさ!
住宅街を歩いていて、ひときわ目を引く心地良いデザインで、従来の老人ホームのイメージが全くありません。
高齢者住宅と言うよりは、高齢者向けシェアハウスです。
実際、銀木犀くらいに美しいシェアハウスは殆どないでしょう。
自宅を離れ、不安と不満の入り混じった気持ちで施設にやってくる高齢者の気持ちを、ほっと明るくさせるような素敵な家です。
高額な老人ホームには、ホテルライクなデザインの豪華な施設もありますが、銀木犀はそういうのではなく、生活する人に寄り添う心地よいデザインです。
こんな素敵な家、私も住みたい!と思ってしまいました。
銀木犀(サービス付き高齢者住宅)の評判②駄菓子屋がある
銀木犀の玄関口には、駄菓子屋があり、近隣の子供たちが放課後や休みの日などに集まってきます。
銀木犀は、近隣住民にもオープンにされた高齢者住宅です。
更に驚くのは、子どもたちが駄菓子屋で買い物をするだけではなく、銀木犀のリビングスペースに入ってきても良いと言うことです。
私が見学に行った時も、小学校1、2年生くらいの男の子二人がリビングに陣取って楽しそうに遊んでいました。
老人ホームと言うと、なんとなく活気がない沈滞した雰囲気がありますが、ここは盛んに出入りする子どもたちのおかげで、明るく活気がある(騒々しい?)空間になっていました。
近隣の子どもたちにとっても、学校が終わったあとに遊びに行ける心地よいスペースがあっていいですよね。
銀木犀(高齢者住宅)の評判②認知症でも外出は本人の自由
銀木犀の玄関は施錠されておらず、昼間はいつでもオープンです。
なので、認知症のある入居者も自由に外出することができます。
他の高齢者施設では、認知症がある入居者は外出できないように厳重に出入り口が管理されています。
認知症のある入居者の安全を確保する上で、当然の配慮と言えますが、入居者に「閉じ込められている感」を与えていることは否めません。
スタッフの方は大変だと思います。
認知症のある入居者さんを閉じ込めてしまった方が、安全管理の手間が省けて楽なのですから。
認知症なのに外出して、万が一の事故にあわないとは誰にも保証できません。
それでも、外出自由なのが、銀木犀の凄いところです!
銀木犀(高齢者住宅)の評判③イベントでは近隣住民にサービス
銀木犀は、高齢者住宅の中と外の垣根をできるだけ取り払おうという姿勢が感じられます。
その象徴的なことが、銀木犀で年に数回開かれるイベントです
普通の高齢者施設では、こういったイベントでは幼稚園生やボランティア団体の人が高齢者施設に慰問に来て、出し物などを見せてくれて、入居者たちを楽しませてくれます。
でも、銀木犀は逆の発想です。
銀木犀は夏祭りなどのイベントを開催して、近隣住民の人に楽しんでもらう場を提供しているそうです。
「高齢者は社会資源」をモットーに、行政から公園などのお掃除を入居者が請け負っているケースもあるそうです。
人間は、期待されている役割が何もなく、することが何もないのが一番惨めだと聞いたことがあります。
銀木犀では、入居者が地域コミュニティーに貢献できて、元気になれる仕掛けが沢山あるようです。
銀木犀(高齢者住宅)の評判④看取り率7割以上
銀木犀は、「至れり尽くせり」の施設ではありません。
むしろ「自分でできる事は全部自分でやってもらう」という方針のようです。
「それだったら、元気なうちはいいけれど、本当に弱ってきたら最期まで看てくれるの?」という疑問があるのではないかと思います。
ここでの看取り率は7割以上だといます。
これは、他の施設と比較しても遜色のない数値だと思います。
至れり尽くせりではない銀木犀で、なぜこのようなことが可能なのでしょうか?
私は何度か見学に行っただけなので確かなことは言えませんが、銀木犀の雰囲気からして、入居者同士のコミュニティーの力によるところが大きいものと想像しました。
きっと、疑似家族のように、高齢者でもお互いがお互いの面倒を見合って、その結果として、この看取り率の高さなのではないでしょうか?
銀木犀(高齢者住宅)の評判⑤料金は?
さて、肝心のお値段です。
銀木犀は、千葉県を中心に数カ所あり、立地によって料金が多少違います。
ここでは、千葉県八千代市の銀木犀の例をあげます。
入居金 0(なし)、月額費用 ¥179,800 – 209,800(一人部屋キッチンなし)
これって、ブラック施設としてガイアの夜明けに取り上げられていたところより安いですね!
実際の運営にはトラブルが多々あるのだとは思いますが、それでも、私はこんな高齢者住宅が増えていって欲しいなと思います。
まとめ
銀木犀は、今までにない、新しいタイプのサービス付き高齢者住宅です。
正直、至れり尽くせりのサービスを期待している人、最期まで高度な医療を受けたい人には全く不向きです。
でも、高齢になっても認知症になっても、できるだけ自分の力で、仲間と支え合いながら、与えられた寿命を自分らしく生きりたいと考えている方にはぴったりの素敵な場所だと思います。
現在は千葉県を中心に展開されていますが、入居者は全国からやってくるとのことです。
もし興味があったら、一度見学に行くことをおすすめします。